デスクワークが増えて長時間パソコンの画面を見ることが増えた今、単なる疲れ目ではなく、眼精疲労になる人が増えています。「単に疲れているだけだろう」と思っていたら、悪化する恐れがあります。このページでは、眼精疲労の原因や症状、治療法などを解説しています。

目次

    眼精疲労とは?

    眼精疲労とは、ピントが合わない、目が充血するなどの症状が出続ける状態のことです。疲れ目とは違い、休息を十分にとっても回復せず症状が長引きます。

    眼精疲労の原因は1つではなく、複数の要因が組み合わさって起こります。そのため、症状も目だけではなく、体に表れることもあります。

    眼精疲労の原因

    眼精疲労を訴える患者さんの目を検査すると、しばしば次のような病気や異常が見つかります。 その原因は、大きく5つに分けられます。

    調節性眼精疲労

    (近視・乱視・老眼・眼鏡の矯正不良)

    筋性眼精疲労

    (斜視・斜位・視線が合わない)

    不等像性眼精疲労

    (左右の視力が大きく違う、いわゆる”がちゃ目”です)

    症候性眼精疲労

    (病気による疲れ)

    神経性眼精疲労

    (精神的なストレスの影響)

    眼精疲労の症状

    眼精疲労の症状は、目に表れる症状と体に表れる症状に分けられます。それぞれの症状は以下の通りです。

    目に表れる症状

    体に表れる症状

    眼精疲労の治療の流れ

    診察では、現在の目の状況や生活習慣、労働環境などをお聞きします。眼精疲労が疑われる場合、お聞きしたお話から原因を探ります。症状の進み具合や原因などから、適切な治療法を検討し、治療を開始します。

    眼精疲労の治療

    眼精疲労の主な治療法は以下の通りです。

    眼精疲労のセルフチェック方法

    自分が眼精疲労に該当するかチェックしてみましょう。以下の症状があれば眼精疲労の可能性があります。ただし、十分な睡眠を取って症状が回復する場合は眼精疲労の可能性は低いです。

    このセルフチェックはあくまでも目安であり、他の病気の可能性もあります。

    眼精疲労の対策

    眼精疲労が疑われる場合は、自分でも対策することが大切です。自分でできる眼精疲労対策は以下の通りです。

    早めの治療・対策

    「目が疲れる」「目が痛い」といったことは、誰でも経験しますが、たいていはしばらく経つと忘れてしまうものです。しかし、ときには症状が頑固に続いたり、体に悪影響が及ぶこともあります。医学的にはこのような状態を「眼精疲労」と呼んで、単なる目の疲れである「眼疲労」と区別します。 

    眼精疲労は、仕事や環境が変わるといった生活の変化がない限り、何らかの手を打たなければ治りません。不快な症状がいつまでも続き、その症状がさらに状態を悪化させることもあります。さらに、背後に目や体の病気が隠れている可能性も考えられます。ですから「ただの目の疲れ」などと軽く考えず、なるべく早く診療を受け、対策を立てましょう。

    眼精疲労の原因・症状・治療方法・費用の治療に関するよくある質問

    眼精疲労は自然に治る?

    眼精疲労は、環境を変える、生活習慣を整えるなどの対策をしなければ治りません。セルフケアをしても状態が良くならない場合は、目や体の病気を患っている可能性があります。

    眼精疲労で肩こりは起こる?

    はい、眼精疲労になると目だけでなく、肩こりなどの体の症状が表れることもあります。

    眼精疲労はひどくなると頭痛や吐き気につながる?

    はい、眼精疲労が悪化すると、頭痛や吐き気が起こることもあります。

    眼精疲労が治らないのはなぜ?

    眼精疲労の元になっている原因が取り除かれていないためです。眼精疲労は複数の要因が組み合わさって起こるため、治療においてはそれぞれの要因を取り除くことが大切になります。